ゆきむしエレジー
真夜中の空。。
弦月を過ぎて中途半端に明るく太った月に靄がかかり、ぼんやりと西へ傾いている。
この感じは好ましいな…と無責任に思うのは、真昼の正論に対するささやかな抵抗のような、ただの感傷のような。
もう12月だな。
そんなことを考えながら自転車を走らせていたら、顔のあたりを何か綿のようなものがよぎった。
シロバンバ。。。?
不意に現れたのは、人に触れただけで呆気なく死んでしまうという、ゆきむし。
その儚さに、一足飛びに師走へとはやる気持ちを引き留められる。
賞味期限一日限りの、きょうの日。11月30日を堪能するが吉、、。ふわりと聞こえた気がする。
プレリュードは、今宵もあなた様のご来店を心よりお待ちしています。
(G)